バーニング・ラブ/Burning Love:1972

バーニングラブ/エルヴィス・プレスリー エルヴィスがいた。

真っ赤に燃えてるロックンロールを一個どうぞ。
骨までしっかり焼きつくしてくれそうにアツアツです。
この時期、地味めのシングル・カット曲が続いていたエルヴィス・プレスリー。

1972年ハリウッドRCAスタジオで録音した、熱情のロックンロール
ドラゴンは火の玉のような閃光で輝きながらチャートを駆ける、炎のミリオンセラー。
いまもって熱いので、くれぐれもヤケドしないように、CDの取り扱いには御注意ください。

バーニング・ラブ/Burning Love

全能なる神よ
オレは自分の熱が上がっていくのを感じるぜ
高く高く
燃える火がオレの魂までなめつくしてるんだ

女よ、女、女よ
おまえはオレを炎の上でおもちゃにしてやがる
オレの脳みそはメラメラと燃えて
もうどっちに行ったらいいのかも判らない

おまえのキスでオレは高くのぼっていく
聖歌隊が唄う甘い歌のようだぜ
おまえは燃える愛で
オレの明日の空に火を灯す

おお、おお、おお
オレは自分の熱が上るのを感じるんだ
助けてくれ、この体の炎を消しておくれ
このぶんじゃ42.8度はあるだろう
燃えてる、燃えてる、燃えているんだ
冷やすことなんて出来るもんか(イヤー)
このままじゃ煙になっていくしかないけれど
それでもオレはいいんだぜ。

おまえのキスでオレは高くのぼっていく
聖歌隊が唄う甘い歌のようだ
そしておまえは燃えてる愛で
オレの明日の空に火を灯す

それはだんだん近づいて
今や炎はオレの体をなめてるぜ
どうかオレを助けちゃくれないか
オレはどうしょうもなくどんどん溶けていく感じ だ
オレの胸はぶちのめされていて
息をするのもむずかしいんだ

全能なる神よ
オレは世界中を焼きつくしそうだぜ

おまえのキスでオレは高くのぼっていく
聖歌隊の甘い歌のようだ
燃える愛で
オレの明日の空に火を灯す
燃える愛で
ああ、ああ、燃える愛で

オレはまったくほんとに燃えてる愛の塊
ただの燃えてる愛の塊だ
ただの燃えてる愛の塊だ
ただの燃えてる愛の塊だ

エルヴィスが投げ込んだロックンロールの爆弾。

バーニングラブ

これはエルヴィスが投げ込んだロックンロールの爆弾。
“Ooh, ooh ooh”吐息が悲鳴のように脳裡に焼き付いて、口からついて出る。
“a hunk a hunk”塊が寄生虫のように、体内で蠢く。

ライブバージョンでは、もっと始末に悪い。
昇天していこうとするドラゴンが、勝利者であるかのように、高らかにホーンが響きわたる。

なんということだ。 バーベキューができあがったように高らかに!
ココロがすっかり使い物にならなくなったといって喜んでいる。イカれてる。
こっちはもっとやれって絶叫するしかない。

もうこの男には聖歌隊までもが悪魔に魅入られているようにしか聞こえない。
魂がガンガン燃えている。身体と心がひとつになって、男は熱い塊になってひたすら向かって行く。
誰も全能の神にはなれない。セックスだけが身も心も忘れて力を与えてくれる
だからひたすら突入していくことを歓喜している。

ロックンロールの最大の使命は「戦争はゴメンだ!」ということでも、「手をつなごう」でもない。
ひたすら子供のように自分自身を自由にすることだ。そしてそれこそがアートだ。

自分という素材を楽しめたら人生は痛快だ。

“Higher and higher”
どんどん舞いがっていく。
まるで凧のようにココロが舞い上がっていく。


この歌はそれを楽しんでいる。

エルヴィスが凧のように空に舞う。
おーい。こんなにオレはこんなに高く舞ってぞ。
呼びかける。”Ooh, ooh ooh””a hunk a hunk”
自分の殻に閉じこもっている者に聞こえるように何度も呼びかける。
まるで近所の悪ガキのような親しさで。

聞くものは、足を踏みならし、膝を叩く。
やがて“Ooh, ooh ooh””a hunk a hun”の意味が聴こえてくる。
飛んでみようかと思う。そうだ!飛んでもいいのかも知れないと思う。
自由の香りを嗅ぐ瞬間が訪れる。もしかして全能の神がいるのかもって考える。 そうだ小さい子供時代はいつも自分が中心だった。それがどうだい、いつの間に内なる全能の神はどこかへ行ってしまった。
「おまえのキスで、身も心もぺニス状の塊になってしまうのが、全能の神になる一番の近道だったんだ。」と叫んでいる。
“Ooh, ooh ooh””Higher and higher””a hunk a hunk”
くり返すことだと教えてる。もっとやれ!と言ってる。もっとやれと。
そうだ、くり返せば全能の神になれる。

しかし何によってこの男は燃えているのだろう?
生きるために捨てた、捨てなければ生きることができなかった。実は使えたはずの、使わなければいけなかったものゴミにした上で、ゴミが燃えているのだ。
向上心、挑戦する心が燃やされている。あとに残ったのは非生産的な精神しかない。
それを知っていながら、どうしょうもなく突入している。悲しみにさえも、火をつけて燃やしている。

<バーニング・ラブ>は、悪魔が歌う人間賛歌だ。

扱いかたにはやはり注意が必要だ。
全能の神なんかどこにもいやしない。

全能の神は踊る

エルヴィス・プレスリーとは何者だったのか

Lord Almighty
l feel my temperature risin’
Higher and higher
It’s burning through to my soul

Girl, girl, girl
You gonna set me on fire
My brain is flamin’
l don’t know which way to go

You kisses lift me higher
Like the sweet song of a choir
You light my mornin’ sky
With burning love

Ooh, ooh ooh
l feel my temperature risin’
Help me unflame me
I must be hundred and nine
Burnin’ burnin’ burnin’
And nothing can cool me (yeah)
l just might turn into smoke
But fee fine

Cause your kisses lift me higher
Like a sweet song of a choir
And you light my mornin’ sky
With burnin’ Iove

It’s coming closer
The flames are reaching my body
Please won’t you help me
l feel like l’m slipping away
It’s hard to breathe
My chest is a-heavin’

Lord Almighty
l’m burnin’ the whole world away

Cause your kisses lift me higher
Like the sweet song of a choir
You light mv mornin’ sky
With burn’n’ love
With burnin’ Iove
Aah aah burnin’ Iove

l’m just a hunk, a hunk of burnin’ Iove
Just a hunk a hunk of burnin’ Iove
Just a hunk a hunk of burnin’ Iove
Just a hunk a hunk of burnin’ Iove

エルヴィスからやり直そう

エルヴィスは生き方

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