エルヴィス・プレスリーの「毎日がクリスマスなら」

エルヴィスとは何者だったのか。
クリスマスはキリストの誕生日ではありません。様々な苦難や障害を乗り越えて収穫できたこと、キリストが地上にやってきたことをお祝いする日です。蒔いた種が苦難を乗り越え実らせるのを偉人たちが祝ってくれる日。キリストやお釈迦様、弘法大師空海らが、一緒になって応援してくれている姿が目に浮かびます。なんというし合わせ!
ニューヨークの街をカセットプレイヤーを持って歩いたのは、9.11のテロがあった後だ。

再建工事がはじまった街で、エルヴィス・プレスリーの「毎日がクリスマスなら」を流して聴いていた。

「毎日がクリスマスなら」は勇気が湧いてくる歌です。毎日がクリスマスなら、できるかできないという問いはしません。どうすればできるかだけを考えます。

ニューヨークを歩けばサインとウィンクをする人たちの笑顔が記憶に残っている。

毎日がクリスマスなら

アフガンのこどもたちは安からに眠れる日を自分たちのものにしたか?

ニューヨークはゲンキか?まだ泣いているか?
日本のこどもたちは明日の夢を描いているか?

親は子どもの主人公になれることを教えてくれる歌です。
そして、サンタクロースにもなれるんです。

鐘の音が聞こえる
クリスマスの訪れをつげる音が
世界中に鳴り響く
今は喜びの季節と
聖歌隊の歌声が聞こえる
やさしく歌う歌声が
ほのかな光が胸の中に灯り
平和な気分にみたされる
なぜ僕らは毎日を
クリスマスのように過ごせないのだろう
この気持ちが続かないのはなぜ
もしも毎日がクリスマスなら
きっと素敵な世の中
こどもの声が聞こえる
サンタに願い事をする声が
小さな顔にうかんだほほ笑みは
かけがえのない宝物
なぜ僕らは毎日を
クリスマスのように過ごせないのだろう
この気持ちが続かないのはなぜ
もしも毎日がクリスマスなら
きっと素敵な世の中

IF EVERYDAY WAS LIKE CHRISTMAS

毎日がクリスマスなら

l hear the bells
Saying Christmas is near
They ring out to tell the world
That this is the season of cheer

l hear the choir
Singing sweetly somewhere
And a glow fills my heart
l’m at peace with the world
As the sound of their singing
Fills the air

Oh why can’t every day
Be like Christmas
Why can’t that feeling go on endlessly
For if every day could be
Just like Christmas
What a wonderful world this would be

I hear a child
Telling Santa what to bring
And the smile upon his tiny face
Is worth more to me than anything

Oh why can’t every day
Be like Christmas
Why can’t that feeling go on endlessly
For if every day could be
Just like Christmas
What a wonderful world this would be

「毎日がクリスマスなら」の温かさの中で寒さをしのごう

エルヴィス・プレスリー

この「毎日がクリスマスなら」は、エルヴィスのキャリアの中でも大して重要な扱いになっていないと思うが、「明日への願い/IF I CAN DREAM」と同質のメッセージを持っている。

「THE WONDERFUL WORLD OF CHRISTMAS」もアルバム・タイトルになったのと同じように、この「IF EVERYDAY WAS LIKE CHRISTMAS」もアルバム・タイトルに。共にすてきなクリスマス・ソングにふさわしい仕上がりになっている。

アメリカでは共にシングル・カットされているが、日本盤はなし。
クリスマスに対する意識の違いがマーケティングの違いになったのだろう。

Oh why can’t every day
Be like Christmas
のパートではエルヴィスのまっすぐな視線を感じて熱くなる。

胸に迫るのは

I hear a child
Telling Santa what to bring
And the smile upon his tiny face
Is worth more to me than anything

こどもの声が聞こえる
サンタに願い事をする声が
小さな顔にうかんだほほ笑みは
かけがえのない宝物

のパートだ。

人々は、犬や猫にお辞儀することができます。
木や花、風や雪、雨にもお辞儀することができます。

そのお返しに犬や猫も、木や花、風や雪、雨も、お辞儀をしてくれます。

すべては双方向です。

赤ちゃんや子どもも同じです。

「毎日がクリスマスなら」は、エルヴィスが子どもたちにお辞儀している歌です。

エルヴィス自身、金銭的には貧しい環境で育ちましたが、心は豊かでした。
パパとママが、お辞儀して育ててくれたからです。

エルヴィスのバラードが温かいのは、そのせいです。

エルヴィス・クリスマスアルバム

▲ エルヴィス・クリスマス・アルバム(レコード盤)

大ヒットを記録したロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団との共演作第三弾がリリース。

第三弾となる本作は人気の高いエルヴィスの初のクリスマス・アルバムからの名唱をピックアップ。このリリースにあわせて、人気の高いクリスマス・アルバムとゴルペル・アルバム5タイトル一挙リリース。

本作は1957年リリースのエルヴィス初のクリスマス・アルバム。定番クリスマス曲に加えて、アカデミックな楽曲も収録。

紙ジャケット・シリーズでもリリースされた最初のクリスマスアルバム(1957年のダブル・ジャケット!)は、ロックンローラーらしい仕上がりで永遠の1枚になっているが、年月を経て落ち着いたしっとりしたエルヴィスはまた格別のものがある。

1971年に録音されたアルバム「初めてのクリスマス」に収録された「毎日がクリスマスなら」は、エルヴィス・プレスリーのソウルが堪能できる仕上がり。

「毎日がクリスマスなら」の温かさの中で少し寒さをしのごう。

特に愛着の絆が持てなかった子どもたちには、寒い思いをさせないように、少しばかり知恵を働かせて、お辞儀するようにしましょう。
子どもたちの主人公になってあげよう。

子どもたちを変える妖術使いになろうとせずに、変わっていく子どもたちが変身できるスペースを用意してあげましょう。
煙突ほどの広さがあれば、子どもたちは自由に変身することを知っています。

毎日が無理でも、毎日数時間ならクリスマス・タイムを持てるかもしれない。

メリー・クリスマス。

CHRISTMAS WITH ELVIS PRESLEY AND THE ROYAL PHILHARMONIC ORCHESTRA
エルヴィス・プレスリーのクリスマスアルバム

エルヴィスとは何者だったのか?

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エルヴィス・プレスリーは神と王様にされた。どちらでもなかった。
彼はもっとアメリカ的な何かであり、僕が思うには、もっと英雄的な何かだった。
エルヴィス・プレスリーは夢と幻想の新しい広大な風景に挑んだ探検家だった。
彼は自分の夢の最高のものが実現しないと言われることを拒み、他の誰の概念にも定義されることを拒んだ男だった。
これは民主主義の目的地であり、あらゆる将来のアメリカの英雄が出発する旅の目的地だ。エルヴィスがその旅の大半を彼ひとりでやり遂げたことは、僕らの中で最も勇敢な人のために取ってある栄誉と愛情と共に彼を記憶しておくのに充分な理由だ。                         ディブ・マーシュ(音楽評論家)

エルヴィスとは何者だったのか

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