お釈迦様は「一切皆苦」のこの世界をしあわせに生きる哲学を「諸行無常」をコアに編み出しました。エルヴィス・プレスリーは「一切皆苦」のこの世界を歌うことで哲学し、ひとりで旅しました。その成果はライブ69に集約されています。
<リリース・ミー>は、エルヴィス・プレスリーがライブアルバム『ON STAGE-FEBRUARY. 1970』の一曲として世に出した時点で累計2.000万枚をすでにセールしていたメガ・ヒット曲です。1953年に発表されて以来、何度も繰り返しチャートインしており、エンゲルベルト・フンパーデインク、ディーン・マーティン、ドーリー・バートンなどが取り上げていました。
リリース・ミー/Release Me:1970
Side-A
1 SEE SEE RIDER/シー・シー・ライダー
2 RELEASE ME(AND LETME LOVE AGAIN)/リリース・ミー
3 SWEET CARO Ll NE/スイート・キャロライン
4 RUNAWAY/ /悲しき街角
5 THE WONDER OF YOU/ワンダー・オブ・ユー
Side-B
1 POLK SALAD ANNIE/ポーク・サラダ・アニー
2 YESTERDAY/イエスタディ
3 PROUD MARY /プラウド・メアリ-
4 WALK MILE IN MY SHOES/ウオーク・ア・マイル・イン・マイ・シューズ
5 LET IT BE ME/レット・イット・ビー・ミー
2 度目のラスベガス・インターナショナル・ホテルでのステージからのナンバーを中心にしたライブ・アルパム(A4 、B2 は最初のライブから)、カントリー・アルバム・チャートでも大ヒット(13位)、すぐにミリオン・セラーとなり71年2 月23 日にはRIAA/ゴールド・レコードに設定されていたアルバム。
エディ・ミラーとW ・S ・スティーヴンスが1953年に共作したカントリー・バラード。54年にジミー・ヒープ・ウィズ・ピーク・ウィリアムズでカントリー・チャートの5 位を記録。同じ年その後を追うようにしてレイ・プライス(カントリー・チャート6 位)、キティ・ウェルズ(カントリー・チャート8 位)てもベスト・セラー。そして62年にはブルージーなR&Bて知られるエスター・フィリップスでリバイバル、R&Bチャートの1 位になった(HOTI00で8 位) 67年にはエンゲルベルト・フンパーデインクでミリオン・セラーを記録(HOTI00で4 位)、同じ年にエスターのバージョンが再びHOTI00にチャート・イン。その後68年にR&Bのジヨニーアダムズ、73年にカントリーのチャーリー・マツコイ、74年に同じくカントリーのマリー・オーエンズでもリバイバルしている。正式タイトルを<RELEASE ME(AND LETME LOVE AGAIN)>という。
エルヴイスはカントリー・バラードの流れを残しながら、リラックスしたライブらしいパワフルなナンバーとして歌い上げている。1970年3 月31 日に、コーラス/ジャーニー・グリーン、メアリー&ジンジャー・ホラデイ、サンディ・ポージ一、ミリー・カークハム、ドロレス・エドジン、リッキー・ペイジ、ハーシャル・ウイントン、ジョセフ・パブロックでオーバー・ダブ。(以上『ワークス・オブ・エルヴィス』から抜粋)
「リリース」という言葉は魚をリリースする際によく使われますね、リリースする際は、「魚には触れずに出来る限り水中で針を外してあげましょう。」というのが鉄則。つまり魚を傷つけずに放すために「リリース」という英単語が使われているのです。
名曲<リリース・ミー/RELEASE ME(AND LETME LOVE AGAIN)>も同じ意味がこめられています。<リリース・ミー>は離婚の申し出の歌ですが、正式タイトルにRELEASE ME(AND LETME LOVE AGAIN)のカッコ書きがついているように、もう一度愛せるように私を手放してという意味です。つまり単なる別れの歌ではなく、もう一度、誰かを愛せる力を私に残して手放してほしいという生きるための歌という点が多くの人の心を捉えたといえます。
離婚ではなく、私を壊さずにリリースしてほしい。いまは冷たい唇しかもたないあなただけれど、それができるヒトだと信じている。。。。そこには「元彼」「元彼」と愛を数字で数えない律儀さへの信頼があります。
私を自由にして、リリース・ミー
私を解放して、行かせてください
もうあなたを愛していないのだから
私たちの人生を無駄にすることは罪でしょう
私を解放して、再び愛させてください
新しい愛を見つけました、親愛なる
そして、私はいつも彼女の近くにいたいです
あなたの唇が冷たいのに彼女の唇は暖かいです
私を解放して、私の最愛の人、私を行かせてください
(私を解放して、放してください)
もうあなたを愛していないのだから
(私の人生を無駄にすることは罪でしょう)
だから私を解放して、再び愛させてください
私を解放してください、私を行かせて
あなたが私にしがみつくのは愚か
私たちが一緒に暮らすことは罪
だから私を解放して、再び愛させてください
(愛させて、愛させて)
Please release me, let me go
‘Cause I don’t love you anymore
And to live without love is a sin
So release me and let me love again
I have found a new love, dear
And I’ll always want him near
His lips are warm while yours are cold
So release me, my darlin’ let me go
Oh please release me, let me go
‘Cause I just won’t love you anymore
And to live together we both know is a sin
So release me, release me and let me love again
Oh, please, please, please, please
Release me, let me go
‘Cause I, I don’t love you anymore
And to live together is a sin
So release me and let me love again
Oh, please release me, let me go
I don’t love you anymore
And to live together is a sin
So release me and let me love again
エルヴィス・プレスリーとは何者だったのか
ロックンロールは、カントリー&ウェスタン、ゴスペル、メンフィスのサウンドに精通していたエルヴィス・プレスリーのロカビリーとR&Bを下地にした独創的な音楽、映画用に録音したビル・ヘイリー楽団の<ロックアランド・ザ・クロック>の単発的なヒット、リトル・リチャード、チャック・ベリー、ファッツ・ドミノら黒人ミュージシャンの音楽とを総称した言葉として使用されました。そのためロックンロールがいつ頃から始まったかについては後付けで諸説があります。しかし「白人社会に広がったロックンロール」という意味で、1954年のエルヴィスがサンレコードで<ザッツ・オールライト>を起源と考えるのが妥当でしょう。
ゴズペルに憧れていたエルヴィスが引っ越した先がメンフィスでなく、ナッシュビルだったら、エルヴィスはカントリー・ミュージシャンになっていた可能性は高いのです。その場合、ハンク・ウィリアムス、ハンク・スノウを超えることは難しかったと言えなくもないのです。
エルヴィスに起こった様々は、すべてのヒトにいえる教訓です。その場合、あのトム・パーカー大佐の餌食から救われたかも知れません。それにしてもトム・パーカー大佐は、「自分がエルヴィスを育て上げた」と豪語していましたが、マネジャー契約する以前に、すでにエルヴィスの人気は、南部に留まらず、ラジオを通して、アメリカ全土に広がろうとしていました。遅かれ早かれ大手レコード会社が契約に乗り出して来るのは時間の問題でした。
お釈迦様は「一切皆苦」のこの世界をしあわせに生きる哲学を「諸行無常」をコアに編み出しました。エルヴィス・プレスリーは「一切皆苦」のこの世界を歌うことで哲学し、ひとりで旅しました。
エルヴィス・プレスリーの旅は、生涯を、たったひとりで、すべてを仕切ってプロデュースしたことに偉大さが輝きます。成し得なかったジャパン・ツアーにも、特別なアイデアを持っていたでしょう。Oh, please release me, let me go・・・・私を手放して私を行かせてください。<RELEASE ME(AND LETME LOVE AGAIN)>は強欲なトム・パーカーにどのように聞こえたでしょう。
映画『エルヴィス』
ゴールデン・グローブ賞で主演男優賞を受賞、さらに第95回アカデミー賞8部門、第76回英国アカデミー賞9部門にノミネートされた、映画『エルヴィス』が描くのは、ポピュラー音楽の歴史を塗り替えただけでなく、黒人と白人の生活を変えてしまったスーパースター、エルヴィスという伝説の裏側にあった、危険な真実。たったひとりで挑み、 42歳という若さで逝去した彼の死にまつわる謎、50年代アメリカ社会の光と影、変わりゆく音楽文化と共に、偉大なるロックスター、エルヴィス・プレスリーの素顔に迫る。
米国アカデミー賞、作品賞・主演男優賞・撮影賞・美術賞・編集賞・メイクアップ&ヘアスタイリング賞・録音賞・衣装デザイン賞にノミネートされた演出には感動します。
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エルヴィスLIVE1969
1969年のエルヴィス・プレスリー。伝説のラスヴェガスコンサート11公演を完全収録した50周年記念ボックスセットで登場!
エルヴィス・プレスリーにとって革新的であったラスヴェガス・インターナショナルホテル公演の50周年を記念して、CD11枚組の豪華ボックスセット『ライヴ1969』が8月9日に発売された。
8年ぶりにステージへ復帰を果たしたエルヴィス。インターナショナルホテルでの滞在公演は、1968年にNBCテレビで放映され大成功を収めた『ELVIS』(通称『’68カムバック・スペシャル』)に続くもので、この1969年のラスヴェガス滞在公演は57回のショウがソールドアウトとなり、全米シングルチャート1位を獲得し代表曲となった「Suspicious Minds」が初めてライヴで歌われた(同曲は8月26日に発売50周年を迎える)。公演はファンからも評論家たちからも受け入れられ、輝かしい成功を収めた。
エルヴィスの転換点となったこれらの公演では“キング・オブ・ロックンロール”エルヴィスのもとに、ジ・インペリアルズとザ・スウィート・インスピレーションズの2つのヴォーカルグループ、フル編成のオーケストラ、そしてのちにTCBバンドとして知られるようになったバンドがバックを務めている。
『ライヴ1969』は活力に満ち溢れていたエルヴィスの決定版コレクションと言える内容で、1969年8月にラスヴェガスのインターナショナルホテルで行なった11回の公演が史上初めて完全収録される。
これらの公演のうち4回(8/21ミッドナイトショー、8/22ミッドナイトショー、8/24ミッドナイトショー、8/25ディナーショー)は今回が初めての完全版リリースとなり、うち2回(8/22ミッドナイトショー、8/25ディナーショー)は50年の間ほぼ未発表音源として今に至っていたもの。
Elvis Presley – 1969 (Project Trailer)
パッケージにはレアな写真、当時のグッズに加え、ケン・シャープが、エルヴィス、トム・パーカー大佐、ジェリー・シリング、ジェームス・バートン、シシー・ヒューストン、テリー・ブラックウッド、ジョージ・クライン、ファッツ・ドミノらとの歴史的なインタビューからキュレーションを行なった”口述歴史”を収録した52ページのブックレットが封入される。
収録曲
CD1
1969年8月21日:ミッドナイト・ショウ
01. Blue Suede Shoes
02. I Got a Woman
03. All Shook Up
04. Love Me Tender
05. Medley: Jailhouse Rock / Don’t Be Cruel
06. Heartbreak Hotel
07. Hound Dog
08. Memories
09. Mystery Train / Tiger Man
10. Monologue
11. Baby, What You Want Me To Do
12. Runaway
13. Are You Lonesome Tonight?
14. Medley: Yesterday / Hey Jude
15. Band Introductions
16. In the Ghetto
17. Suspicious Minds
18. What’d I Say
19. Can’t Help Falling In Love
CD2
1969年8月22日:ディナー・ショウ
01. Blue Suede Shoes
02. I Got a Woman
03. All Shook Up
04. Love Me Tender
05. Medley: Jailhouse Rock / Don’t Be Cruel
06. Heartbreak Hotel
07. Hound Dog
08. Memories
09. Medley: Mystery Train / Tiger Man
10. Monologue (Lifestory)
11. Baby, What You Want Me to Do
12. Runaway
13. Are You Lonesome Tonight?
14. Medley: Yesterday / Hey Jude
15. Introductions
16. In the Ghetto
17. Suspicious Minds
18. What’d I Say
19. Can’t Help Falling In Love
CD3:1969年8月22日: ミッドナイト・ショウ
01. Blue Suede Shoes
02. I Got a Woman
03. All Shook Up
04. Love Me Tender
05. Medley: Jailhouse Rock / Don’t Be Cruel
06. Heartbreak Hotel
07. Hound Dog
08. Memories
09. My Babe
10. Medley: Mystery Train / Tiger Man
11. Monologue
12. Baby What You Want Me To Do
13. Funny How Time Slips Away
14. Runaway
15. Are You Lonesome Tonight?
16. Medley: Yesterday / Hey Jude
17. Introductions
18. In the Ghetto
19. Suspicious Minds
20. What’d I Say
21. Can’t Help Falling In Love
CD4
1969年8月23日:ディナー・ショウ
01. Blue Suede Shoes
02. I Got a Woman
03. All Shook Up
04. Love Me Tender
05. Medley: Jailhouse Rock / Don’t Be Cruel
06. Heartbreak Hotel
07. Hound Dog
08. Memories
09. Medley: Mystery Train / Tiger Man
10. Monologue
11. Baby, What You Want Me to Do
12. Runaway
13. Are You Lonesome Tonight?
14. Medley: Yesterday / Hey Jude
15. Introductions
16. In the Ghetto
17. Suspicious Minds
18. What’d I Say
19. Can’t Help Falling In Love
CD5
1969年8月23日: ミッドナイト・ショウ
01. Blue Suede Shoes
02. I Got a Woman
03. All Shook Up
04. Love Me Tender
05. Medley: Jailhouse Rock / Don’t Be Cruel
06. Heartbreak Hotel
07. Hound Dog
08. Memories
09. Medley: Mystery Train / Tiger Man
10. Monologue
11. Baby, What You Want Me to Do
12. Runaway
13. Reconsider Baby
14. Are You Lonesome Tonight?
15. Medley: Yesterday / Hey Jude
16. Introductions
17. In the Ghetto
18. Suspicious Minds
19. What’d I Say
20. Can’t Help Falling In Love
1969年ラスヴェガスコンサート
50周年記念ボックスセット
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