11作目になるエルヴィス・プレスリー主演映画『ガール!ガール!ガール!(Girls!Girls!Girls!)』でのチビまる子のようなガールズまで参加したフィナーレの大腰ふり大会?が馬鹿げているって?
「OK牧場の決闘」など決闘三部作、「ヨーク軍曹 」「マルタの鷹 」「カサブランカ 」など歴史に残る名作を世に贈ったハリウッドの大プロデユーサー、ハル・B・ウォリス(Hal B. Wallis,)の手によるブルー・ハワイ」に続く5作目のタッグ。
心冷さずにハワイの風を全身隅々まで浴びて、微笑みでほぐしましょう!
心のとどかぬラヴ・レター
Return to sender
Return to sender
I gave a letter to the postman
He put his sack
Bright and early next morning
He brought my letter back
She’d wrote upon it
*Return to sender
Address unknown
No such number
No such zone”
We had a quarrel
A lover’s spat
I write “I’m sorry”
But my letter keeps coming back
So then I dropped it in the mail box
And sent it special “D”
Bright and early nest morning
It came right back to me
She’d wrote upon it
*Return to sender
Address unknown
No such person
No such zone
This time I’m gonna’ take it myselt
And put it right in her hand
And it it comes back the very next day
Then I’ll understand
The writing on it
* Repeat
Oh, return to sender
Return to sender
Return to sender
Return to sender
オーティス・ブラックウェルとのオリジナルソング
エルヴィス・プレスリーの映画『ガール!ガール!ガール!』から誕生したこの曲は60年前期の数あるスマッシュ・ヒットのなかでも際立っており、60年代全体を通じても屈指の傑作だ。
アメリカではチャート2位、イギリスではナンバー1になっているのも当然の出来栄。
そもそもオーティス・ブラックウェル作のこの曲はサウンドトラック用ではなかったらしい。
ロバート・ゼキメス監督、トム・ハンクス主演のアカデミー賞コンビによる映画『キャスト・アウェイ』のサウンドトラックにも使用され、この曲の歌心を見事にキャッチした使い方に嬉しくなったのも記憶に新しい。
映画『ガール!ガール!ガール!』の中ではエルヴィスはいかにもエルヴィスらしい動きとともに表情も豊かにコミカルな味わいを出しながら歌っている。
Return to sender
Address unknown
No such number
No such zone”
の部分は特にどちらかというと機械的なまでに表情が抑えられているように聴こえる。
それがこの歌の絶妙の味わい。この歌の不思議。というのは聴く者のその時の気分で、印象が随分変わる。いまだにこの歌がどんな歌なのか分からない。
内容はもちろん内容は微妙にコミカル。でも笑ってすませる状況ではない。
第三者には「愉快」に見えても当の本人なら、泣きたいほどの淋しさのはず。お目当ての彼女の心境は誰にも分からない。
この関係が、エルヴィスの声の表情に集約されていて、屈指のパフォーマンスだと思う。
きっと誰もこんなふうには歌えない。
この楽曲は好きな女のコに喧嘩して始末に、仲直りの手紙を出したもののあえなく返却される姿を歌っているのだが、エルヴィスは彼女の微笑みは得られず、本心では傷ついている「残念さ」と、こんなことでは凹まない「心意気」のふたつの相反する裏腹な心理を、感情を抑えた淡々とした歌唱と艶っぽい声で表現している。
一方、動きの方ではそんなポジティブな自分に自分で微笑んであげようと言ってるかのようなコミカルかつパワフルな全身を使ったパフォーマンスを見せてくれる。
いまだに色褪せないエルヴィスの体温に包まれた歌だからこそのような気がする。
送り主に返送
送り主に返送
郵便屋さんに手紙を渡し
彼はそれを袋に入れた
次の日の朝早く
手紙は僕に戻ってきた
彼女は封筒にこう書いた
*「送り主に返送
住所が不明です
該当する番地なし
該当する地域なし」
僕達は口喧嘩
恋人同士の罵りあいさ
「ごめんね」って書いたのに
手紙は戻ってくるばかり
だからポストにいれて
特別郵便で送ったよ
でも次の日の朝早く
手紙はそのまま戻ってきた
彼女は封筒にこう書いた
「送り主に返送
住所が不明です
宛先人が不明です
該当する地域なし」
今度は自分で持って行って
彼女に手渡してくるさ
それでも次の日に戻ってきたら
僕にはようやく理解できるだろう
彼女が封筒に書いた事の意味が
*くり返し
あ~あ、送り主に返送
送り主に返送
送り主に返送
送り主に返送
海と潮風とエルヴィスの体温
自分自身が微笑みになって世界中を駆け巡れば、世界中に微笑みを伝達出来るんだと言わんばかりだ。エルヴィスは音楽で学んだことをやっているだけだ。それがカッコいい。
映画はアップでエルヴィス・スマイルをとらえているものの、声の表情と顔の表情が会わず、笑顔を無理やりはめこんだような奇妙さがあり、そのせいもあって完全な口パク状態になってしまったのはどうしょもないツラさがある。(でも、このエルヴィスはすごくいいのだ!)
反して黒いスーツに包んだエルヴィスの身体の動きはこの曲を際出したものにしている。
微笑みは口だけじゃないんだ、身体で、ココロでするんだよと言わんばかりに、指の先まで、足の先までが微笑んでいるのだ。”But my letter keeps coming back”に続くリズムと動きは最高だ!
身体いっぱいに微笑みを伝えるエルヴィスのハートがカッコいい。
微笑みは人を傷つけない
笑いは時には人を傷つけたりもするが、微笑みは傷つけない。
エルヴィスは誰もが忘れがちな素朴なピカピカが大切なんだと教えてくれるようなパフォーマンスを見せる。
かってエルヴィス・バッシングの渦中にあって「どんな音楽も人間に悪い影響を与えることはない」と語ったエルヴィスの言葉のままにエルヴィスにとって音楽はほほえみなのだ。
“Oh, return to sender”の”Oh,”はまさしくオー!といいたくなるほどセクシー。
自分は初めて見たエルヴィスのカッコよさが何だったのか分からないままに惹かれた。いま思うに自分に微笑みかけるポジティブな姿勢だったのではないかと思い巡らす。
ザ・フーを本気で好きな奴っているのか?
熱烈なエルヴィス・フリークの主人公が登場する映画『TRUE ROMANCE』の脚本を書き、自らもエルヴィス・フリークの役柄を演じたことのあるクエンティン・タランティーノはかってインタビューで「ザ・フーを本気で好きな奴っているのか?ほとんどは好きでなければいけないと思っているのではないのか」と語っている。
人は本質でなく、空気のような評価、あるいは権威者の評価に自分が左右されやすい点に注視している姿勢に共感する。
音楽、スポーツ、食べるもの、着るもの、すべてに言える、生き方にも。
しかし、本性が邪魔をして生き方には持ち込めない。
天邪鬼な恋人は、真実の恋をあざ笑う。
笑っても笑っても、真実の恋人は、真実を送り続ける
ポストマンのバッグには太陽の光と海の香りに満ちた自然の恵みと「ほほえみの心がつまったラヴレターが入っていたようだ。
KING!いま宝物が届いたよ!
ガール!ガール!ガール!
送り主に返送
送り主に返送
郵便屋さんに手紙を渡し
彼はそれを袋に入れた
次の日の朝早く
手紙は僕に戻ってきた
彼女は封筒にこう書いた
*「送り主に返送
住所が不明です
該当する番地なし
該当する地域なし」
僕達は口喧嘩
恋人同士の罵りあいさ
「ごめんね」って書いたのに
手紙は戻ってくるばかり
だからポストにいれて
特別郵便で送ったよ
でも次の日の朝早く
手紙はそのまま戻ってきた
彼女は封筒にこう書いた
「送り主に返送
住所が不明です
宛先人が不明です
該当する地域なし」
今度は自分で持って行って
彼女に手渡してくるさ
それでも次の日に戻ってきたら
僕にはようやく理解できるだろう
彼女が封筒に書いた事の意味が
*くり返し
あーあ、送り主に返送
送り主に返
送り主に返送
送り主に返送
60年代のエルヴィスに聴き惚れる
From Nashville To Memphis: The Essential 60’s Masters
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ディスク:3
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