音楽のオーソリティーが選ぶ楽曲と、実際の人気や支持とは必ずしも一致しない。
ビーチ・ボーイズもそういう傾向があったが<PET SOUNDS>によって、彼等の存在はひときわ輝くようになった。
このベンチャーズは残念ながらその功績は闇に消えた。
本国でのヒットもさることながら、日本におけるベンチャーズは特異な存在だった。
ベンチャーズが日本で果たした功績はビートルズを超えるものがある。
ビートルズは女性に人気が高く、ベンチャーズは『小僧たち』に圧倒的な支持をされた。
そう、信じられないかもしれないが、ビートルズとベンチャーズは人気を2分したのだ。
にもかかわらず知らん顔をされる。
彼等こそ日本の音楽小僧の先生だった。ポップスに関心のあるものの3人にひとりの割合で彼等のアルバムを持っていたのではないか。
片手のベンチャーズ。片手に鉄拳?
ワルガキどものハートを電気でトリコにした。
ベンチャーズの日本でのライブ・アルバム<THE VENTURES IN JAPAN>で「先生のテケテケ技」は最高の形で紹介された。
それが<キャラバン>だった。
エレキ少年の胸を熱くしたプレーは『小僧たち』の向上心に火をつけた。
『小僧たち』は「テケテケ技」に夢中になってトレーニングを積んだ。
聴くことからプレーすることにこそ意義があることを教えたのがビートルズであって、それを現実にしたのは彼等だった。
-------その火はその後、パンクスに引き継がれたのだ。