FUN,FUN,FUN
ビーチボーイズ
1959〜1962年。エルヴィスは軍隊に召され、バディ・ホリーもビーチボーイズもあの世に召された。
ジーン・ピットニーは瀕死の重傷を負い、1955年に誕生したばかりのまだ若かったロックンロールは瀕死の状態だった。
ロックンロールの申し子たちがピンアップに向かって茫然としている間に、兄貴や姉貴がしょげている間に、弟たちは兄貴のプレーを模擬しながら、新しい音をつくり出した。
ビーチ・ボーイズはカリフォルニアの太陽で乾かし、ビートルズはリヴァプールの霧で濡らした。
そのサウンドは新鮮 だっただけでなく、ロックンロールが流行でなく文化だったことを証明した。
<ファン・ファン・ファン>は<ジョニー・B・グッド>のイントロを借用した。
この曲は「ロックンロールなんだぜ!」と言うために。甘すぎるロカ・バラードをヒットチャートから追い出すための作戦だったかも知れない。
どことなくビル・ゲイツやスティーブ・ジョブスを彷佛させないか?
独立心と茶目っ気が新しい時代の扉を開けたのだ。