ロックンロール

エルヴィスとは何者だったのか。

ライク・ア・ベイビー/Like A Baby

時は2024年。レコーディングは1960年。エルヴィスが宇宙に帰ったのは42歳の時だった。宇宙に帰ってすでに47年が過ぎた。エルヴィスは依然としてキングである。エルヴィスのヴォーカルが、最高にセクシーで艶やかでヌレヌレのオーラに圧倒される。凄まじい美声は、入隊中の休暇を利用して録音した「ア・フール・サッチ・アズ・アイ」と双璧と言ってよく、とろけてしまいそうになる。それにしてもブルースと言えば決まって同じ表現になる我が国のミュージシャンと違い、常に我が道を征くエルヴィスの潔さがカッコイイ。この潔さこそロックンロールを世に送り出した原動力です。
全映画研究

好きだよ、ベイビー/C’mon Everybody:1964

エルヴィスの声のロックな掠れ具合が素敵です。しかも全編通してラフな感じが最高! <ハートブレイク・ホテル>や<ハウンド・ドッグ>に間に合わなかった遅れてきたヒトにエルヴィスが捧げるような熱唱がガソリンとタイヤ棍と共にアメリカらしい音を響かせ...
サンレコード

座って泣きたい/I’m Gonna Sit Right Down And Cry (Over You);1955

ファーストアルバムに収録した「どこても天国」のジョー・トーマスら2人による共作で、 <NeverWalkAlone><UnchainedMelody> などを 50年代から60年代にかけてヒットさせたロイ・ハミルトンが54 年にアル...
エルヴィスがいた。

思い出の指輪/Wear My Ring Around Your Neck:1958

ビートのハーモニー、ツボにはまったように腑に落ちて、既成の価値観を木っ端微塵に粉砕、花火のように激しく動き回って輝く歌。<思い出の指輪>ではなく、<思ひ出の指輪>にはさすがに手に負えないけれど、Wear My Ring Around Your Neckが正式名だから気にせずにいこう。<WWear My Ring Around Your Neck>それはどう聴いても人間の声がする人間のための人間のロックンロール。最後のOH!Year!が昭和を飛び超えて、おいら分かったぜと言ってるように聴こえる。
エルヴィスがいた。

悲しき悪魔 /(You’re The) Devil In Disguise:1963

エルヴィスのゴールデンレコード第三集のリリースの3ヶ月前にリリースされたシングル盤は、1963年5月26・27日にナッシュビルで録音した14曲からまず2曲をシングルカットしてリリースされた。 エルヴィスはスタジオ入りするまで<悲しき悪魔>の...
エルヴィスがいた。

Angel/エンジェル:62

1962年に全米公開されたエルヴィス・プレスリー、9本目の映画となる『夢の渚(Follow That Dream)』は、エルヴィスがウォルター・ミリッシュ(Walter Mortimer Mirisch)のプロデュースで制作したコメディのひ...
エルヴィスがいた。

ニューオーリンズ/New Orleans:1958

エルヴィス・プレスリーは、1956年1月『ハートブレイク・ホテル』でRCAビクターからメジャーデビューし、チャートを寡占状態にした。 デビューの翌年、最高の人気を博していた1957年末、アメリカ中を驚かせたデビューから2年を待たずして徴集令...
エルヴィスがいた。

アイ・べグ・オブ・ユー/I Beg Of You:1958

<アイ・べグ・オブ・ユー/I Beg Of You>は、<監獄ロック><恋の大穴>のような大爆発のロックンロールとは、ひと味違う<冷たくしないで><恋にしびれて>のようにミデャアム テンポの抑えに抑えた歌い方が楽しいエルヴィス・ロックンロー...
特選ソングス

本命はお前だ/Stuck on You:1960

母親から受け継いだ生への基本姿勢。母を頼りにし、母を愛し、幼い時から母を懸命に守ろうして生まれた情念の凄さ、言葉にできない生への熱い願いと挫折感の激突が、人の胸を抉るように、ロックンロールした。バラードもエルヴィスの姿勢はロックンロールだ。どのような歌もエルヴィス・プレスリーというカテゴリーだ。
ロックンロール100

今夜は快調!/Good Rockin Tonight :1954

Well I heard the news ルイジアナ・ヘイライドの司会者のフランク・ペイジは、ニュースを聞いていなかったようだ。彼はエルヴィスが最初に出演した日、「ここでR&Bを、お届けします」と紹介した。 しかしそれは間違いだった。それ...
エルヴィスがいた。

想い出のバラード/Make The World Go Away:1970

復活祭、あるいはイースターをググっていたら出てくる出てくる。キング・キリストではなく、キング・エルヴィスの画像が。つまりエルヴィスが生きていると信じている人、信じたい人が、それだけ多いということ。エルヴィス・プレスリーはアメリカ地方の心の拠り所。エルヴィスの五感は、大衆の心の底にある不安を知り抜いていて、エルヴィスはありったけのハートで寄り添うパフォーマーなのだ。
特選ソングス

愛はやさしく/Tender Feeling:1964

この小さな曲<愛はやさしく/Tender Feeling>がメンフィスの空から降ってきて、人々の目から涙がこぼれ落ちて、鳴り止むと数万人の人々が持っていたローソクに火が灯り、一斉にエルヴィスのお墓に向かって歩き出した光景が忘れられません。嗚...
特選ソングス

ラヴィング・ユー・ベイビー/Ain’t That Loving You Baby:1958

1958年6月10日、入隊以来初の休暇を利用して録音した作品。夜7時から翌朝の5時までかけて<アイ・ニード・ユア・ラブ・トゥナイト><恋の大穴>と同時に録音。<アイ・ニード・ユア・ラブ・トゥナイト><恋の大穴>は、58年のメガヒットになりゴールドレコード第二集に収録されたが、<ラヴィング・ユー・ベイビー>が世に出たのは1964年でゴールドレコード第四集に収録された。
特選ソングス

テディ・ベア / (Let Me Be Your)Teddy Bear:1957

夏の暑い日に、自衛隊の食堂で食事していたら、ラジオからエルヴィス・プレスリー ゴールドレコード第一集が聴こえてきました。ラジオだったか別の装置だったのか、判明しませんが、アルバムの順番に曲が聴こえてきたので、ラジオでなかったのか知れません。...
エルヴィスがいた。

マリーは恋人/ (Marie’s The Name) His Latest Flam:1961

<マリーは恋人/ (Marie's The Name) His Latest Flam>は、<メス・オブ・ブルース><サレンダー><ラスベガス万才><リトル・シスター><サスピション><キス・ミー・クイック>などのドグ・ポーマス(Doc Pomus)&モート・シューマン(Mort Shuman)がエルヴィスのために書き下ろした印象的なナンバー。
エルヴィスがいた。

ホーム・タウンのストレンジャー/Stranger In My Own Home Town:1969

1969年、ふたたび黄金時代を迎えようとするエルヴィスを迎えるにあたって、名匠チップス・モーマンが率いるアメリカン・サウンド・スタジオは緊張していた。エルヴィスは自然体で70年代の代表曲となる32曲を録音した。それらは主に2枚のオリジナル・アルバムに振り分けてリリースされ男性ファンの心を鷲掴みした。
エルヴィスがいた。

トウッティ・フルッティ/Tutti Frutti:1956

エルヴィスがアメリカから奪い取った『無邪気で自由でワクワクするティーンエージャーの国』が、ベトナムの戦火に捧げられても、人々は永遠に忘れない。ロックンロールは食後にちょっと聴くような音楽ではないとドイツに送られる前にエルヴィスは呪文のように言い残していった。Wo p-bo p-a-Ioom-bo p-a-lo p-bam-boom
エルヴィスがいた。

わが愛のちから/Power of My Love:1969

映画『ELVIS/エルヴィス』は古くて新しい未解決のテーマを私たちに突きつけて、あとは自分で始末しろと迫ります。非言語コミュニケーションにコミュニケーションの真実があることを体感で知っているエルヴィス。生きる糧である音楽を体感するエルヴィス。本当の自分を体感したくて、解放を求める平均的な女の子の欲望。
エルヴィスがいた。

バーニング・ラブ/Burning Love:1972

真っ赤に燃えてるロックンロールを一個どうぞ。骨までしっかり焼きつくしてくれそうにアツアツです。この時期、地味めのシングル・カット曲が続いていたエルヴィス・プレスリー。1972年ハリウッドRCAスタジオで録音した、熱情のミリオンセラー。。ドラゴンは火の玉のような閃光で輝きながらチャートを駆け昇る。
エルヴィスがいた。

恋はいばらの道を/True Love Travels on a Gravel Road:1969

タランティーノの出世作である映画『トゥルー・ロマンス』のアラバマとクラレンスが身につけていた馬蹄形のロカビリーな結婚指輪はエルヴィス・プレスリーが1956年<ハウンド・ドッグ>録音時にしていた指輪。劇中のエルヴィスはアラバマを守って逃避行を続けるクラレンスに言う「おまえには負けたぜ,クラレンス。これからもずっと好きだ。」