エルヴィス・プレスリー12本目の主演映画「ヤング・ヤング・パレード」のサウンドトラックから。メインのヒットナンバーは、シングルカットされた「破れたハートを売り物に」が有名。
シアトルで開催された万博を舞台に、空の便利屋に扮したエルヴィスが万博で知り合った中国人の女の子を助けて活躍、ギャング相手に戦う物語。ラストシーンは恋のお相手、ジョアン・オブライエンとパレードに混じって行進するところから、邦題「ヤング・ヤング・パレード」となった。
原題はアルバムジャケットにあるIt Happend At The World’s Fair 10曲のオリジナル曲が披露された1963年の作品。監督は安定のノーマン・タウログ、1963年4月10日から全米公開。
今宵恋して I’m Falling Love Tonight
満月の夜にふさわしいラブソング。
誰かを好きになるのに理屈なんてない・・・そう思っていても、なぜか気になる恋心の理由。
なぜ、どうして好きになるのか。恋の「不可思議な気持ち」の正体を歌にするのは楽しい。
自分が好かれているとわかると、その相手を無視できない。好意の互恵性が働き、自分を好いている人が気になり、気になって注目していると、その人をいつしか好きになっている。恋の「不可思議な気持ち」ですね。
しかも労力をかけた分だけ恋心は深まります。
ヤング・ヤング。パレード
「ヤングヤングパレード」では、一目惚れしたナースに近づくために懸命の努力。
カートラッセル扮する通りすがりの少年におこずかいあげるから脛を思い切り蹴ってくれと頼む始末。あの手この手の作戦も失敗続き。
夜の万博、ケーブルカーで、ひとり想うのは、あの人のこと。しんみりとした「あなたにそっくり」から、遂には念願のデートをゲット、
ワールドフェアの敷地内、愛しくも美しいダイアン(ジョアン・オブライエン)に最上階のレストランで歌いかける「今宵恋して」と、絶品バラードが続く映画「ヤングヤング・パレード(原題:ワールドフェアの出来事)」は、原題の方がロマンチックな印象がグッド。
ジョアン・オブライエン
ジョアン・オブライエンは、なんといってもジョン・ウェイン主演監督の超大作「アラモ」が有名。
勇気をもって全滅したアラモ守備隊の唯一の生存者として、サンタ・アナ将軍率いるメキシコ軍が整列するなかを毅然と子供たちと去っていく涙を誘うシーンが印象的。
ケーリー・グランド、トニー・カーティス主演の「ペティコート作戦」にも出演していた、
ドン・ロバートソン「知りたくないの」
「今宵恋して」はオルガンの音色が優雅なとてもロマンチックな作品です。本気になっていく恋心を切々と歌います。
エルヴィスナンバーではおなじみのドン・ロバートソン(「知りたくないの」)のオリジナル作詞作曲。「ヤング・ヤング・パレード」では、シングルカットされた「破れたハートを売り物に」のB湎「あなたにそっくり」も提供している。
また「ヤング・ヤング・パレード」では、レコーヂングにピアノ、オルガンで参加している。
ノーマン・タウログ
第4回アカデミー監督賞を受賞している安定のノーマン・タウログ監督は、「GIブルース」「ブルー・ハワイ」「ガール!ガール!ガール! 」など除隊後のエルヴィス・プレスリー主演映画で腕をふるった。
観客の心をつかむのが上手な監督で、エルヴィス・プレスリーとは最多の9本の作品でタッグを組んだ。
伝説のコンビ。ジェリー・ルイスとディーン・マーティンの『底抜け』シリーズも監督している。
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